【三軒茶屋醸造酒】三軒茶屋のどぶろく 〜水酛〜
2020/09/05
今回ご案内させていただくのは、夏の暑さを活かした製法「水酛」で造り上げたどぶろくです。
室町時代に生まれたと言われる最古の製法「水酛」。江戸時代の酒造技術を記した『童蒙酒造記(どうもんしゅぞうき)』では、“夏の水酛” ”春・秋の煮酛” ”冬の生酛”と季節に応じた自然な造りが謳われています。
1年の四季を醸造を通じて酒造りを行う三軒茶屋醸造所。伝統的で自然な製法で造る夏のどぶろくの誕生です。
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▷《室町時代に生まれた最古の伝統製法》三軒茶屋のどぶろく 〜水酛〜
■味わい、合わせるお料理
ヨーグルトのような香りを感じますが、口に含むとするりと飲み心地がよく、甘さの輪郭もしっかりと感じながら、最後は酸味がしめることで、爽やかに消えます。
生ハムとあわせてお気軽に。トリッパとトマトの酸味・旨味と合わせながら油を切らせて。レモンタルトと合わせると爽やかなレモンヨーグルトのようなニュアンスでお楽しみいただけます。※蔵人おススメペアリングNo.1は生ハムでした!
■水酛について
「水酛(みずもと)」は、生米と蒸米を水に浸して天然の乳酸菌を増殖させ、その水(そやし水と呼びます)を利用した酛立て(酒母)の製法で、室町時代に生まれた最古の醸造技法と云われます。
外気温も高まる夏。気温が高いと発酵が早く進むことを活かした夏らしい製法です。
■造りへのこだわりについて
水酛という製法特性上、様々な菌が活動します。時に、刺激的な匂いを発するという記述も『童蒙酒造記』にみられるほど。
「三軒茶屋のどぶろく~水酛~」では、そやし水に集積された種々の微生物をそのまま醪に受け入れることを目的に、酛段階で乳酸菌を一度死滅させる“枯らし“という期間をあえて取っていません。
この製法を取ることで水酛の魅力であるクセや酸味がある独特の風味を出せますが、その一方で強烈に酸っぱくなってしまうリスクも。これらのリスクに対して、酵母を早く増殖させること、米を溶かして甘さを引き出すことで解決を図り、酸味がありながらも飲み心地の良いどぶろくに仕上がりました。